【BMS環境構築】ボタンパーツ編
どうもこんにちは。五二三寺の住職、523です。
今回は前回に引き続き、コントローラーに使用されているボタン、マイクロスイッチ、の選び方について解説していこうと思います。
解説中に出てくる「静音化」は次の記事で取り扱います。静音化の記事を読んでからこれらのパーツを購入することをおすすめします↓
コントローラーを購入していない人は購入編も↓
【BMS環境構築】コントローラー購入編 - 音迎宗鍵盤派 五二三寺
1.ボタン本体
ボタン本体は打鍵感に影響します。ボタンの重さとはほぼ無関係で、ボタンに取り付けるマイクロスイッチとバネが重さに影響します。
三和ボタン(三和)
【楽天市場】♪音ゲー♪【メーカー純正品】照光式押しボタン薄型45φ長方形 ホワイト(旧型ランプホルダー)(ランプ無し)【OBSA-45UK-W-LN】:三和電子¥1,035
ACで使用されている純正ボタン。高品質だけどバカ高くてコスパが悪いイメージ。
ACと同じなのでもちろんACと同じ感覚。なので打鍵音も同じ音が鳴る…と思いきや、室内で使用するとマイクロスイッチの音やボタンが戻ってきたときの音、そしてコントローラーの空洞で、うるさいゲーセンでは聞こえない雑音が目立つ。静音化を行い、ヘッドフォンで耳を塞ぐとようやくゲーセンにあるACの打鍵感になる。
お金に余裕がある方やこだわりが強い人は買ってもいいかも。
DAOボタン(DAO)
GAMO2 online shop / 長方形普通ボタン(白) ¥550 (コントローラー注文で¥0)
DAOコントローラーを購入すると、デフォルトで付いてくるボタン。ちょっと安っぽい音が鳴るけど、目隠しした音ゲーマーに「これ三和とDAOどっち?」と聞いたら3人に1人くらいはわからないと思う。静音化するとさらにわからなくなるし。
三和と比べてストロークが少しだけ深いらしい。逆をいえばボタンの底にフェルト等を貼って静音化を行う場合、静音化でストロークが短くなるため、DAOボタンの方がACに近いストロークになるということになるかも?
安い素材だからか、ボタン自体の重量が若干軽く、三和ボタンと同じ重さの構成にしてもDAOのほうが少しだけ重く感じるかもしれません。
また、ランプホルダーをボタンにはめる接合部の仕様が三和と違い、かなり取り扱いやすくなってます。
芝ボタン(芝商事)
芝商事:照光式押しボタン:A-5 ¥500前後
公式INFINITASコントローラーで使用されてるボタン。注文がFAXorメール受付でダルい。
芝ボタンはボルテとデラの公式プレミアムコントローラーにも採用されてます。公式ボルテコンを購入した際は新品状態でヤスリでバリを取らないとボタンハマりしてしまうボタンが6個中3個。DAOが高クオリティで格安のボタンを作ってるしわざわざ芝ボタンを買う人はいないと思う。
☆ボタンまとめ
以上、3種類のボタンを紹介しました。
前回の記事の通り、DAOコン購入時はデフォルトでDAOボタンが無料でついてきます(三和のボタンで注文するとついてこない)。まずはDAOボタンで試してダメなら交換するほうがいいと思います。高い買い物ですし。
また、マイクロスイッチとバネも打鍵感に大きく関わるので、ボタンを良いものにするまえにバネ・スイッチを見直したほうが良いと思います。
2.マイクロスイッチ
マイクロスイッチとは、ボタンにくっついているスイッチです。このスイッチが押下されることで信号が基盤に送られます。このスイッチにも重さや種類があり、好みがかなりわかれます。
V-10-1A4 (オムロン)
押圧100g V-10-1A4
旧筐体のデフォルトのスイッチ。三和ボタンを購入するとランプホルダーにくっついている。ライトニングモデル登場前はこれがKACに使用されてました。BMSやるにはまあ重すぎるので使う人は殆どいません。
D2MVシリーズ (オムロン)
押圧10g D2MV-01-1C1
押圧25g D2MV-01-1C2
押圧50g(LIGHTNINGモデル旧デフォ) D2MV-01-1C3
ゲームセンターで一般的に使用されているマイクロスイッチたち。押圧10gはACならまだ使えなくもないけど、コントローラーだと揺れたりしただけで反応するので危険。現実的に考えると最軽が25g。押下時にほんのりクリック感がある。
ちなみに、D2MV-01-1C3(50g)がLIGHTNINGモデルの旧デフォルトになります。後述の新デフォルトスイッチVX-01-1C23は品薄が続いていることもあり、旧デフォルトスイッチを現在でも使用しているゲームセンターは多いです。
VXシリーズ(オムロン)
押圧25g VX-01-1A2
押圧50g VX-01-1A3
押圧50g(LIGHTNINGモデル新デフォ) VX-01-1C23
クリック時にカチッとなるのが特徴的です。D2MVとVXを比較すると、VXのほうがアクチュエーションポイント(押したという信号が発信される地点)に到達したあとに軽くなるような感覚です。
VX-01-1C23(50g)がCastHourからLIGHTNINGモデルの新デフォルトとなったマイクロSWです。しかし、VX-01-1C23は2022/04/11現在、品薄が続いています。購入したい方はVX-01-1A3(50g)も検討すると良いでしょう。
1C23と1A3の違いは端子にあります。1C23の場合タブ端子、1A3がはんだ付け端子となっています。写真を見比べると下側の端子が違います。カタログ上、スイッチの構造に違いはないため代用が可能です。
私の感覚ですが、D2MVよりもVXのほうが寿命が短いように感じます。D2MVは徐々に多重反応が起きはじめるような感じでしたが、VXは寿命が来ると途端に多重が起き始めて使い物にならなくなる印象です。
また、VXスイッチは使用していて寿命が来るわけでもなさそうで、コントローラーに装着して3ヶ月ほど放置したところ3つのスイッチがお釈迦になりました。冬場だったのでもしかしたら湿気(または静電気)に弱いかも?どちらにせよ管理には気をつけましょう。
☆マイクロスイッチまとめ
マイクロスイッチは好みの問題ですが、SPの方なら迷ったらD2MV-01-1C3でいいと思います。重さはバネで変えたほうが管理が楽です(多重などの原因の殆どがスイッチにあり、買い替えることが多くストックする必要があるため)。
すべて200円以下なので1つずつ購入して確かめるのもアリです。D2MVとVXの押し心地の違いは文章では伝わらないと思いますし。
3.バネ
照光式押しボタン用スプリング OBSA-SP (三和)
20g 40g 50g 60g 100g,200g,400g
ライトニングモデルの登場により、50gがラインナップに追加されました。
昔は20/60/100の3種類しかなく、ゲームセンターではバネ切りやバネ逆伸ばしで様々な工夫がなされていましたが、今はラインナップが豊富なので、重さが不均一になりやすいバネ加工をわざわざする必要はないというのが持論です。一応、バネ切りにはストロークを短くできるという利点はありますが…。
4.ボタンパーツの組み合わせ例
マイクロSW | バネ | 発狂適性 | スコア適性 | 備考 |
D2MV-01-1C3(50g) | 50g | ○ | ◎ | ライトニングモデルの旧デフォ構成。光らせやすい。 |
VX-01-1C23(50g)※1A3でも可 | 50g | ○ | ◎ | ライトニングモデルの新デフォ構成。光らせやすい。 |
D2MV-01-1C3(50g) |
20g | ◎ | ○ | 脱法LMにありがち。ストロークが短く発狂向き。 |
D2MV-01-1C2(25g) |
40g |
◎ | ○ | 軽いがストロークがあるためガチ押ししやすい。 |
D2MV-01-1C2(25g) | 20g | ☆ | △ | 理論上最軽。発狂が押しやすいが、誤反応が目立つ。DP,片手向け。 |
※適性だとかは一般論なのであまり当てにしないでください。鍵盤が軽くてもスコアが出る人はいますし、重くても発狂がうまい人はいます。
おそらくほとんどの場合、この中のいずれかに自分と相性のいい組み合わせがあると思います。
好みと慣れ問題なので、迷ったらホームのゲームセンターの真似をしましょう。いろいろ試してお好きな組み合わせを探してみるのもいいですね。
あと、ゲームセンターのマイクロswやバネは劣化して多少 軽くなっているため、新品だと重く感じるかも。バネ50gを40gするとかで工夫しましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。かなり情報量が多くなってしまいました。次回は静音化編ですが冒頭でも述べた通り、静音化編を読んでからこれらのパーツを購入することをおすすめします...
ではまた。